2012年6月20日水曜日

中高年の自殺に打つ手

リースさんとの対談では、主としてアメリカの中高年の人のお話をうかがいましたが、リースさん自身は日本の中高年、それも、最近のリストラの風潮と関連して、中高年男性の自殺の問題を気になさっておられるようです。

「日本で中高年男性の自殺が問題になっていますが、これを世話した弁護士会の人が、『この中高年の人たちは誰も医者やカウンセラーに診てもらっていなかった。ぜひ企業にカウンセラーを置くように』と訴えているニュースを見たのですが、中高年男性の精神衛生について、どのようにお考えでしょうか」

日本で中高年男性の自殺が増えていることは、私も気になっているのですが、その中には、カウンセリングを受けていたら自殺を思いとどまったという人もかなりいるのではないでしょうか。

実際に、本気で自殺しようとしていた人が、私たちと会っているうちに、自殺するのをやめたというケースは少なくありません。

そこで、自分が死にたいとか、死ぬという話をする相手がいないということが問題だと思います。とくに中年以降の人ですと、せっかく近くにカウンセラーがいても、そこに自分から行くことに抵抗を感じ、結局、一人で死んでいくという場合もあります。